コアセルベートとイオンコンプレックスの違い

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コアセルベートとイオンコンプレックスの違い

【コアセルベート】と【イオンコンプレックス】

質問の多い【コアセルベート】と【イオンコンプレックス】について解説いたします。

コアセルベート

コアセルベートは化学分野で使われる言葉ですが、ヘアケアの分野では主にシャンプーに配合されている「アニオン性界面活性剤」と「カチオン化ポリマー」について使われます。

シャンプーには洗浄成分として、洗浄力・泡立ちが良い「アニオン性界面活性剤」が使われます。

アニオン性界面活性剤だけでも髪を洗うことはできますが、すすぎ時の指通りが悪く、キシミや引っかかるために抜け毛や切れ毛の原因となります。

この問題を解決するために、シャンプーには「カチオン化セルロース」や「カチオン化グアガム」などの「カチオン化ポリマー」を配合します。

カチオン化ポリマーはプラス(+)の電荷をもっているため、濡れた髪が持つマイナス(-)の部分に吸着して髪を保護します。

その結果、すすぎ時の指通りが良くなり、抜け毛や切れ毛を防ぎます。

但し、カチオン化ポリマーは疎水性が高いものが多く、水に溶けにくい性質があります。

そこで、シャンプーのアニオン性界面活性剤とカチオン化ポリマーを混ぜます。

マイナスの界面活性剤とプラスのポリマーを混ぜると、イオン結合するため、さらに水に溶けにくい疎水性物質ができます。

ここにさらに界面活性剤を増やしていくと、疎水性物質の周りを界面活性剤が取り囲み、水に溶けるようになります。

水に溶けた疎水性物質は、シャンプーをお湯ですすぐ時に界面活性剤が洗いながされることで、再び水に溶けない物質として析出します。

この現象を「コアセルベート」と呼びます。

コアセルベートによって析出した疎水性物質は「カチオン化ポリマー」が多く含まれているため、髪を保護する役割を持ちます。

「コアセルベート」という技術は20年以上前からシャンプーに用いられていますが、コアセルベートが多いほど指通りが良くダメージ毛に適しているため、ダメージ毛が増加している近年では特に注目されています。

また、リトル・サイエンティストでは疎水性の高い3種混合PPTをシャンプーに配合し、コアセルベートによって髪に補う技術をトイトイトーイダメージケアシャンプーに利用しています。

 

イオンコンプレックス

イオンコンプレックスはマイナス(-)の電荷をもつ物質とプラス(+)の電荷をもつ物質がイオン結合でくっついた複合体のことです。

特別な言葉のように感じられますが、イオン結合しているものは身近にたくさんあるので、それらは全てイオンコンプレックスということになります。

つまり、とても広い意味で使われる言葉です。

最近ではマイナスの電荷をもつ「アニオン化ポリマー」とプラスの電荷をもつ「カチオン化ポリマー」でイオンコンプレックスを作り、その被膜によって手触りやツヤを持続させることが話題となり、その被膜は「ポリイオンコンプレックス」とも呼ばれています。

また、コアセルベートもカチオン化ポリマーとアニオン性界面活性剤を使っているものはイオンコンプレックスの一種です。

石鹸(アニオン)と水道水に含まれる金属イオン(カチオン)でできる「石鹸カス」もイオンコンプレックスの一種です。

イオンコンプレックスはイオンを持つ物質のイオンの数や濃度、pH、温度などによって結合の強さが大きく異なります。

シャンプーのコアセルベートでは結合を弱くして髪に残留しないように処方をしています。

つまり、製品を正しく使用していればイオンコンプレックスは良い効果として現れ、問題になることはありません。

逆に、シャンプーのすすぎをせずにアニオン性界面活性剤を残し、直接トリートメントのカチオン性界面活性剤をつけると強力なイオンコンプレックスができてしまい、髪に残留してしまいます。

その結果、髪のゴワツキなどにつながってしまいます。

ポリイオンコンプレックスも上手く利用すれば効果は上がりますが、過剰に結合を作ってしまうと質感を低下させ、悪い効果として現れることになりますので、ご注意ください。

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